Ryzen を買うつもりが Core i7 7820X を買っていた件
いきなりまとめ
最近よく Ryzen が持ち上げられて、 Core X シリーズがディスられているのを目にするけど、 Core i7 7820X はオススメですよ! Ryzen 7 1800X を検討している人は、Core i7 7820X も検討してみて下さい。
Ivy Bridge からついに買い換え
およそ 5 年ぶりにデスクトップ PC を新調しました。 Ivy Bridge から、一気に Skylake-X に!
Ivy でまだまだ戦える!と思っていましたが、 ゲームしながらそれを録画すると、フレームレートがかなり落ち込むので、なんとかしようと思ったのがきっかけでした。
パーツ | 旧 | 新 |
---|---|---|
マザーボード | ASUS P8Z77-V PRO | ASROCK X299 Taichi |
CPU | Core i7 3770 (4 Core 8 Thread) | Core i7 7820X (8 Core 16 Thread) |
メモリ | センチュリーマイクロ DDR3-1600 16GB (4GB * 4) | Corsair VENGENCE RGB DDR4-3000 32GB (8GB * 4) |
OSディスク | Plextor PX-256M5S 256GB | SAMSUNG 960 EVO 512GB |
電源 | サイズ 剛力3プラグイン GOURIKI3-P-700A 700W | Corsair RM1000x CP-9020094-JP 1000W |
CPU クーラー | サイズ 峰2 | CRYORIG H5 UNIVERSAL |
GPU | Geforce GTX 1080Ti FE | 変更なし |
OS | Windows 10 Pro | 変更なし |
GPU やケース、光学ドライブは使い回しなものの、 マザボ 40000円、CPU 68000円、メモリ 40000円、SSD 40000円、電源 20000円、CPUクーラー 5000円とまとめ買いの割引で、合計で 20 万円ほどかかりました。 たしか交換前のパーツは合わせて 12 万円ほどだったと思いますので、5 年も我慢した分、結構奮発したと思います! 新旧ともにツクモでの購入です。 ってかメモリ高すぎだよぉ!8GB が 4 枚で 40000円とか!半年で 1.5 倍ぐらいにはなってそう。
※ 本記事は 2017 年 10 月の価格情報に基づいています。
新旧ベンチ比較は、また別の記事として改めて書きたいと思います。
※ 2017/10/24 追記 書きました! Ivy Bridge PC (i7 3770) と Skylake-X PC (i7 7820X) のベンチマーク比較 - 忙しいのでブログを書く
なんで今 Ryzen じゃないの?
端的に言うと、意外にも価格と性能のバランスがよかったのが Core i7 7820X だからでした。
今回 CPU 新調するにあたって実現したかったのが、多コア化でした。Core i7 3770 が 4 コアだったので、それ以上。 用途は、ゲームに機械学習に動画編集など、ヘビーなものが多いです。
そうなると選択肢は、Core X、Ryzen 7 1800X、Ryzen Threadripper。
意外に安くない Threadripper
まず Ryzen Threadripper を検討しました。 CPU 単体で見ると、16 コアの 1950X でも 13 万円程度と、 12 コアで同じく 13 万円程度の Core i9 7920X と比較してかなりコストパフォーマンスが高いように見えて、かなり魅力的でした。 しかし、店頭でシステムの総額を計算してみると、少し罠があるように見えました。
Threadripper 向け X399 マザーボードの最安値がおよそ 5 万円で、 Intel の Core X 向け X299 マザーボードが最安値で 3 万円で購入できることと比較すると、約 2 万円も高いのです。(下記のツクモのリンク参照) CPU + マザボの合計金額で見ると、そこまでお買い得というわけでもないな、と思ってしまいました。 いや、性能の割にはまだ安いんだけど、正直なところマザボと CPU だけで 18 万円か…となってちょっと躊躇してしまいました。
また、12 コアの Threadripper 1920X は 10 万円程度でしたが、マザボの高さもあって、 10 コアで 11 万円程度の Core i9 7900X に対して価格的に優位性がなく、さらに性能差もそれほどないので、 あえて選ぶ理由がないと考えてパス。
マザボが高いのは盲点だった。
■ 参考
ツクモの Threadripper のページ
ツクモの Core X のページ shop.tsukumo.co.jp
シングル・マルチコア性能が両立していてメモリ周りも強い Core i7 7820X
次に Ryzen 7 1800X を考えたのですが、 FF14 や PUBG といったゲームをプレイするので、シングルスレッド性能が Intel CPU よりも低い [1] ことに不安を感じていました。
で、Threadripper と 1800X の中間ぐらいの選択肢がないかなーと思って出てきたのが、Core i7 7820X でした。 調べてみるとこれが意外にも、Ryzen 7 1800X と比較してメリットが多かったので、決めました。
比較項目 | Ryzen 7 1800X | Core i7 7820X |
---|---|---|
CPU価格 | 53000円 | 68000円 |
マザボ価格 | 10000円〜 | 30000円〜 |
コア数 | 8 コア | 8 コア |
CineBench R15 CPU Single [1] | 161 | 191 |
CineBench R15 CPU Multi [1] | 1623 | 1735 |
メモリチャンネル数 | デュアルチャンネル | クアッドチャンネル |
マザボに刺せるメモリ枚数 | 4 枚 | 8 枚 |
メモリ相性問題 | 報告多 | 報告少 |
将来性 | Zen2 次第 | 最大 18 コアの Core i9 にアップグレードできる |
Core i7 7820X にすると値段が若干上がるが、シングル性能と拡張性が大きく上がる、といった感じです。 メモリ 8 枚刺せるのが地味にうれしいです。 後は安心感です。表には書いてないですが、Ryzen には SEGV エラッタ問題があるのも Core X を検討に入れていた理由の一つです。
10 コアの Core i9 7900X でもよかったけど、2 コアのためにで 4 万円もアップするのは看過できなかった…! (若干後悔している)
[1] CineBench R15 の結果の比較 news.mynavi.jp
実際に組んでみて
性能は期待通り。CPU 周りでボトルネックは感じません。 多コア化の恩恵は大きく、PUBG しながらそれを Bandicam で録画しても、フレームレートの低下をほぼ感じません。
Core X シリーズにして一番心配だったのは熱でした。 いろいろなレビューサイトが、Core X シリーズは爆熱!と言っていたので。 しかし、定格で動かしている限り、かわいいもんでした。 全コアブースト 4.0GHz で動画のエンコードをしても 65 度程度で収まります。空冷で、です。
以下の記事で指摘されていますが、マザボによっては、TDP が許す限り勝手にブーストしてしまうことがあるため、 爆熱に見えていた可能性があるようです。 blog.livedoor.jp
全体的にみて、非常に満足度が高い買い物でした。