Ivy Bridge PC (i7 3770) と Skylake-X PC (i7 7820X) のベンチマーク比較
Ivy Bridge (i7 3770) から Skylake-X (i7 7820X) に更新したのでベンチ比較しました
Ryzen を買うつもりが Core i7 7820X を買っていた件 - 忙しいのでブログを書く で書いたように、最近 PC の世代を更新しました。
上の写真が交換したパーツです。GPU 以外の主要なパーツを交換した感じです。
↓が交換後にはしゃぐ私です。
うおおおお
— tsubuo (@_tsubuo) 2017年10月17日
さすが 8 コア 16 スレッド,圧巻. pic.twitter.com/TO23v2SLjR
あくまで私の PC の場合は、という話ですが、新旧 PC でどれほど性能差があるのか、 以下のベンチマークの結果を記録しておこうと思います。
- CineBench R15
- Crystal Mark 2004R7
- FF14 紅蓮のリベレーターベンチ
- Crystal Disk Mark
- (参考) HandBrake による動画の H.264 エンコード
Ivy Bridge (Sandy Bridge) で 5-6 年粘って、いよいよ更新しようかな〜、折角なのでちょっといい PC にしようかな〜、なんて考えていらっしゃる方は少なくないのかなーと思っていますので、そういった方の参考になればと思っています。
パーツ構成
パーツ | 旧 | 新 |
---|---|---|
マザーボード | ASUS P8Z77-V PRO | ASROCK X299 Taichi |
CPU | Core i7 3770 (4 Core 8 Thread) | Core i7 7820X (8 Core 16 Thread) |
メモリ | CENTURY MICRO DDR3-1600 16GB (4GB * 4) デュアルチャンネル | Corsair VENGENCE RGB DDR4-3000 32GB (8GB * 4) クアッドチャンネル |
OSディスク | PLEXTOR PX-256M5S 256GB | SAMSUNG 960 EVO 512GB |
電源 | サイズ 剛力3プラグイン GOURIKI3-P-700A 700W | Corsair RM1000x CP-9020094-JP 1000W |
CPU クーラー | サイズ 峰2 | CRYORIG H5 UNIVERSAL |
GPU | GeForce GTX 1080Ti FE | 変更なし |
OS | Windows 10 Pro | 変更なし |
ケース | Fractal Design Define R5 | 変更なし |
合計価格 | 24万円ぐらい? | 32万円ぐらい? |
新 PC のメモリはオーバークロックメモリです。XMP2 設定を適用し、 DDR4-3000 で動作させています。 Skylake-X の CPU で本来サポートされているメモリは、DDR4-2667 までです。
↑は新 PC の中身。メモリが無駄に光っています。サイドパネル閉じたらわからないんだけど。
ベンチ結果
それでは、以下の 4 種のベンチの結果を順番に見ていきます。
※おことわり
各ベンチマークは、ベンチマーク以外にフォアグラウンドのアプリケーションが実行されていない状態で実施されたものではあるものの、バックグラウンドで Steam のクライアントなどが動いていた可能性があり、レビューサイトなどのベンチ結果よりも低めの結果が出ていることがあります。
まあ、実運用に近い環境で実施されたもの、ということにしておいて下さい。
CineBench R15
テスト項目 | 旧 (i7 3770) | 新 (i7 7820X) |
---|---|---|
CPU (Multi) | 592 | 1724 |
CPU (Single) | 123 | 186 |
OpenGL | 73.24 fps | 125.46 fps |
「最近の CPU は全然進歩していない、IvyBridge でまだまだイケる!」 と思っていた時期もありましたが、シングルスレッドのスコアですら 1.5 倍。 コア数が 2 倍なので、マルチスレッドは順当に 3 倍程度のスコア…! 価格帯が違う CPU 同士の比較なので当然といえば当然ですが、さすがに 3 倍は凄いですね。
旧PC (IvyBridge Core i7 3770)
新PC (Skylake-X Core i7 7820X)
Crystal Mark 2004R7
旧 | 新 | |
---|---|---|
総合スコア | 345803 | 775304 |
古いベンチですが、参考までに貼っておきます。 メモリのスコアが 4 倍になっているあたりがえぐいですね。 i7 7820X のクアッドチャンネルメモリの効果は確かにありそうです。
旧PC (IvyBridge)
新PC (Skylake-X)
FF14 紅蓮のリベレーターベンチ
旧 | 新 | |
---|---|---|
4K 最高設定スコア | 7944 | 8422 |
ロード時間 | 約 21 sec ※ | 16.37 sec |
※ スクショを取り忘れたので記憶に基づいた記録です。
こちらはいままでとは打って変わって 5% 程度しかスコアが伸びていません。 GPU を GeForce GTX 1080Ti FE から変えていないので、順当ではあります。
SATA 3 の SSD から m.2 接続の SSD に変えた恩恵で、 ロード時間が短くなっているのが特筆すべき点だと思います。 (スクショ取り忘れたのが惜しい)
旧PC (IvyBridge)
新PC (Skylake-X)
Crystal Disk Mark
旧 SSD が消耗している状態だったとはいえ、 m.2 接続の SSD の圧倒的な性能…!シーケンシャルリード Q32T1 は 8 倍速になっています。 ゲームのロード時間はもちろん、Windows の起動時間も体感で短縮されているのがわかります。
旧PC (PLEXTOR PX-256M5S 256GB)
SATA 3 接続です。
新PC (SAMSUNG 960 EVO 512GB)
m.2 接続 (PCIe × 4)
(参考) HandBrake による動画の H.264 エンコード
7分36秒の 1920 * 1080 の動画を HandBrake で H.264 エンコードする速度を計測しました。
旧 (i7 3770) | 新 (i7 7820X) | |
---|---|---|
処理時間 | 6分38秒 | 2分53秒 |
動画は GeForce Experience の録画機能で撮られたものです。 エンコード設定は以下のようにテンプレート 「Fast 720p30」を使用しました。
処理時間は半分以下に短縮されており、CPU 世代交代 + コア数増加の効果は絶大のようです。 実施したのは H.264 のエンコードのみですが、 H.265 のエンコードの場合はもっと差がついたと思います。 Ivy Bridge 世代は、H.265 のエンコードでよく利用されている AVX2 命令に非対応であるためです。
なお、Skylake-X は AVX512 命令にも対応しています。 AVX512 命令に対応している一般向け CPU は Skylake-X が初であるため、まだまだ対応ソフトは少ないとおもいますが、 将来各ソフトで対応が進んできたら、さらに高速に動作させることができるようになるかもしれません。
(参考) CPU 温度について
ちゃんとスクショをとっていないので、記憶に基づく記録で申し訳ないのですが、 Crystal Mark 実施時の最高温度はおよそ以下の通りです。 Crystal Mark の CPU ベンチ実施中は新旧ともに CPU 使用率が 100% に張り付いた状態が数分続きます。 測定に使用したソフトは HWMonitor です。
旧 (i7 3770) | 新 (i7 7820X) | |
---|---|---|
時間 | 75℃ | 67℃ |
CPU クーラーの違いもありますが、i7 7820X はハイエンド CPU の割に温度が上がらないのは意外でした。空冷です。クーラーの CRYORIG H5 UNIVERSAL が優秀なのかな?
さいごに
ここまでのベンチだけを見ても、想像以上に性能差があったという印象でした。ムーアの法則は崩れたなんていっても、5 年の歳月はやはり大きいものです。
実際に触っていても、実に快適な PC になったと感じおり、パーツ交換してよかったなぁと思っています。Bandicam で録画しながら PUBG を最高設定でプレイしてもサクサクです。
Ryzen が登場してより自作界は Sandy Bridge が登場した時以来の盛り上がりを見せており、「久しぶりに自作を」と考えている方も少なくないと思いますが、実際にパーツ交換を終えた身としても、まさに今は換え時だと思います!
ここまで読んでくださった方が、よい選択をされることを願っています!